桜と入学式で、世間は賑わいをみせてます。
こんにちは、セルローズファイバーの有美工房です。
これまでずっと断熱工事をやってきて、ふと新たな現象が起きています。
セルローズファイバーの素材その物の話です。展示会などで質問が多かったり、あふれる情報に悩まされたり、どれがほんとうなの?というわけですね。
それは断熱材となった新聞故紙の姿と添加物についての疑問…いまさらとも思うことですが、良く考えれば大事なことです。
まず製品化したその姿。良く聞くのは
「ほら、新聞が原料だから文字が読めるものがあるでしょう!」と説明する人
これは正解なの?…ん~と言うことで、出荷元の日本製紙木材に確認
聞き慣れないですね。日本製紙木材は日本では代表的な製紙会社
フラッグシップはティッシュのクリネックス、そしてセルローズファイバーの産みの親という巨大カンパニーです。
結論から言うと、読めないものが正しく。理由は剥き出しの繊維面積を大きくし湿気の調湿作用を高め、なおかつ充填した壁の内部での、ずれ下がりを防ぐ目的があり、大きな製紙メーカーでは二次粉砕までを確実にやっており、これがいわゆる品質の違いとのこと。
二つ目の疑問で質問が多いのは、製品化の最終段階で、添加されるパラフィン。いわゆる撥水性を高めるためのワックス。
これは万が一、雨水の侵入の際大量の水をセルローズファイバー内にとどめないためのもの。これも十中八九の製紙メーカーさんがやっている対策です。
読み終えた新聞紙を雨の日の屋外に出してみてください、どんな有り様になるか…
一部のメーカーの一説では、撥水剤を添加すると調湿効果が薄れるともありましたが、製紙メーカーと大学の研究室データでは、撥水剤でコーティングされている訳ではなく、粒状のものが繊維にからみついているだけで問題はなく、調湿効果に関係するのは、むしろ粉砕のしかた。結局文字が読めるか詠めないか…で結論付けできるとの回答
セルローズファイバーの歴史は結構古いのですが、ここに来てこの疑問というのが少し驚きでした。